回路講習4
部品選定の基本方針
- 回路設計では、各部品の特性を理解し、回路の要求に合った部品を選定することが重要。
- 部品選定の基本ポイント
- 用途に合った特性
- 必要な動作電圧・電流、周波数に応じた部品を選ぶ。
- 信頼性と耐久性
- 温度範囲や負荷条件で安定して動作するかを確認。
- コストと入手性
- 製造コストや供給状況も考慮に入れる。
ダイオードの選定
- ダイオードは、電流を一方向にのみ流す半導体素子や。
ダイオードの選定基準
- 逆電圧 (VR)
-
回路で発生する最大の逆電圧に耐えられること。
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順電流 (IF)
-
通常動作時に流れる電流に適合する容量を選ぶ。
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スイッチング速度
- 高速な回路や高周波回路には、リカバリ時間が短いダイオードを選ぶ。
トランジスタの選定
- トランジスタは、信号の増幅やスイッチングに使われる基本的な電子部品や。
トランジスタの選定基準
- コレクタ電流 (IC)
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動作時に流れる最大電流に適合するか確認。
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電圧耐性 (VCE)
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コレクタ-エミッタ間の最大耐電圧を確認し、余裕を持った値を選ぶ。
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増幅率 (hFE)
- 増幅用途の場合は、必要な電流増幅率を満たしていること。
FETの選定
- FET (Field Effect Transistor) は、電圧で制御するトランジスタの一種で、高入力インピーダンスが特徴。
FETの選定基準
- ドレイン電流 (ID)
- 動作電流に合った容量を持つFETを選ぶ。
- ゲート電圧 (VGS)
- スイッチングや増幅のために必要なゲート電圧を確認。
- オン抵抗 (RDS(on))
- スイッチング用途の場合、オン状態での抵抗が低いほど効率が良い。
両面基板とは?
- 両面基板は、基板の両面に配線が施されたPCB(プリント基板)や。
- 片面基板に比べて、より複雑な回路設計が可能になる。
- 表面実装技術(SMT)と併用することで、高密度実装が実現できる。
両面基板のメリット
- 配線の自由度が高い
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両面を使えることで、より複雑な回路パターンが可能。
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部品配置の最適化
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配線の混雑を避け、効率的な配置ができる。
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サイズの縮小が可能
- 部品を両面に配置することで、回路全体のサイズを小さくできる。
両面基板の設計ポイント
- ビアの利用
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層間接続にはビアを使い、信号を上下に通す。
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リターンパスを意識
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配線のリターンパスを適切に設計して、ノイズを最小限に抑える。
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表面実装部品(SMD)
- 表面実装技術を利用して部品を基板に取り付ける。
表面実装技術(SMT)とは?
- SMD(Surface Mount Device) は、基板表面に直接実装される部品のことや。
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片面基板にも使えるけど、両面基板と組み合わせることでより効果的に使える。
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メリット
- 高速な製造が可能。
- 部品配置の自由度が高い。
Note
著者:Shion Noguchi